Artist Statement-日本語

               アーティストステイトメント
私は、多くの場合ある対象となる場の歴史、自然そして素材と私自身の関係から作ります。そしてその
営みをサンプルとし、美術の在り方の一つの例を提示します。また、その制作行為から、私自身が対象
を再認識し思考を深めると共に、その場所固有の、いまだ認識されていない美や、概念を見つけ出し、
提示することが美術の重要な役割であると考えます。
私は、歴史や自然と美術の制作活動を中心とした人の営みの関係について考察する為、これまで、主
に日本の各地、特に地方の自然や、都市の歴史の中で制作してきました。その過程では、関係の糸口と
なる部分を探し、必然性のある素材や技法を見つけ、制作、思考する中で新たな価値を発見し、作品と
して提示してきました。また、私は作品の素材は歴史などを内包した、それ自体、一つの造形言語だと
考えていることから、制作では伝統的な絵画材料の他、大福帳や対象となる場の土や草・ほこりなど、
対象に由来する素材が多く使われます。また、技法は対象との心理的な距離感や、それが生み出す効果、
あるいは技法が持つ背景を考慮し選択されます。そうして出来た作品は、対象となった場所の歴史や、
自然との関係性を考慮した上で、多くの場合、平面作品( 絵画) あるいはそれらを含めたインスタレーショ
ンとして展示されることと思います。
私は美術家として、できうるかぎり対象に真摯に、誠実に向き合い、制作し、その中で何かを発見し、
提示する者でありたいと考えています。

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